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年が明けて半月以上が経過してしまいましたが、本年もよろしくお願いいたします。

昨年末からの1か月弱、本業の方で新しい論文が学術誌に載ることになったり、本務校外で新たに役職を得ることになったりと、色々と動きがあった関係で、ブログの更新は殆ど行っておりませんでした。

ただこの間、新作の原稿を書き続ける傍ら、新たに即売会への出店を決めたりと、こちらの活動でもいくつか変化がありましたので、以下お伝えいたします。


①新作の執筆状況

イスラエル・パレスチナを舞台とした新作は、現在14万4000字ほどを書いた状態にあります。当初の計画通りに筆が進んでおり、春の初稿完成、5月の文学フリマ東京での販売開始を予定しております。


②本年度即売会出店予定

この1か月弱の間に即売会への出店が数件確定しました。1月17日現在、本年の即売会出店予定は下記の通りとなっています。

02/03 COMIC CITY福岡
02/24 文学フリマ広島
03/21 Text-Revolutions (東京)
03/24 文学フリマ前橋
04/20 文学フリマ金沢
05/06 文学フリマ東京
06/09 文学フリマ岩手
06/16 静岡文学マルシェ
07/07 文学フリマ札幌
07/14 オリComi Okinawa(那覇)

上記のうち、広島(2月24日)および沖縄・那覇(7月14日)は初めて出店する都市圏となります。これまで中国・四国地方は拙作の販売の「空白地帯」であり、また九州・沖縄地方についても福岡以外への出店歴がなかったため、両出店はこれまでの空白地帯を埋めていく第一歩になるかと思います。

まずは、2月3日に迫っているCOMIC CITY福岡に出店ということになりますが、同イベントでの販売作品などについては、後日改めて告知します。
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2019.01.17 / Top↑
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本業での所属先が冬休み入りしたのに伴い、中欧のオーストリアとスロバキアへ行ってきました。

冷戦時代、東側陣営に属していた国としては、これまでポーランドとハンガリー、それに旧東ドイツにあたるドイツ東部を巡ったことがありますが、いずれも空路での訪問でした。それに対して今回は、中立国オーストリアから陸路でのスロバキア入り。ウィーンからブラティスラヴァへ列車で移動してみると、スロバキア国内に入った途端、停車駅の造りが「大規模で見映えを重視する一方、バリアフリー化などの使い勝手は軽視される」という旧ソ連圏でお馴染みのものに変わったりと、両国の違いを一目で見てとれる場面がいくつもありました。

冷戦終結から来年で30年。今やオーストリアもスロバキアも、ともにEU加盟国であり、通貨もユーロ、シェンゲン協定加盟国で相互の出入国審査も行ってはいません。それでも、両国の違いを一目で見てとれてしまうところに、かつての「鉄のカーテン」が、いかにヨーロッパを分断していたのかを肌で感じました。

さて、年内の当ブログ更新はこれが最後となります。

来年も今年と同じく、全国各地の即売会に出店することを予定しており、現時点で

02/03 COMIC CITY福岡
02/24 文学フリマ広島
03/21 Text-Revolutions (東京)
03/24 文学フリマ前橋
04/20 文学フリマ金沢
05/06 文学フリマ東京
06/09 文学フリマ岩手

への出店が確定しております。また、現在13万字余りを書いた段階にある、パレスチナを舞台とした新作は、5月の文学フリマ東京での販売開始を見込んでおります。

本年、同人活動でご縁のあった皆様に心からの感謝を。

良いお年をお迎え下さい。
2018.12.28 / Top↑
先週末から今週始めにかけて、中国西部·新疆ウイグル自治区のウルムチとトルファンへ行ってきました。東アジア政治専攻という立場もあり、中国へは沿岸部を中心に年1-2回のペースで足を運んでいますが、少数民族自治区に行ったのは、2010年2月の内モンゴル自治区以来約9年ぶり、2回目となります。

中国最西部にあたり、トルキスタンとも呼ばれるウイグル。いわゆるシルクロードの上に位置しているということもあり、滞在中は

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中央アジアの入口たることを実感させる史跡や、荒涼たる大地など、旅する者を惹き付ける要素には事欠きませんでした。

ただ他方でウイグルは、現在、中華人民共和国の施政下にある中では、チベット自治区と並んで独立運動と政治的抑圧の連鎖が深刻な地域。現時点ではチベットと違い、入境が許可制になるところまではいっていませんが、

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地下鉄に乗る際のセキュリティチェックでは財布の中身まで調べられ、

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ウルムチ都心部のウイグル人が多く住む区画は検問所を通らないと行くことができず、

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モスクで礼拝を行う際は警察官が立ち会わなければならず、

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警察官の立ち会いがない場合、モスクは閉鎖しておかなくてはなりません。なお、未成年者のモスクへの立ち入りは規制されており、モスクの社交場としての機能は失われています。

市街地には500mおきに交番があり、ウイグル人に対しては警察官が日常的に職質をかけています。

斯様な状況については、既にメディアなどで報じられ、西側諸国の政府や人権団体などから強い批判を受けていますので、この場で詳しく記すことはしません。

ただ、東アジア政治の研究者として、当地の状況と、それに対する民主主義諸国からの批判には、思うところがなくもありません。

ウイグルやチベットのこうした現状を批判する議論の多くは、共産党一党支配体制を敷く中国の非民主的な政治システムが、こうした抑圧を生んでいると指摘しています。中国が、私たち日本人の考える「民主主義」とは程遠い政治体制の下にあることは明白な事実であり、6.4天安門事件を例に出すまでもなく、政治的自由を大きく制限していることを考えれば、上述のような批判が的を射ていることは明白です。私も、この点に異論はありません。

ただ、私がここで強調しておきたいのは、ウイグルやチベットでみられるこの種の抑圧は、共産党の支配「だけ」によってもたらされているものではないということ。

言い換えれば、中国が民主化すれば、ウイグルやチベットでの抑圧や迫害が止む…と安易に期待してはいけないということです。

というのも、私の所属学会でもしばしば論じられることですが、昨今の中国政府が見せる抑圧的・高圧的な姿勢は、非民主的な政治体制だけでなく、漢族の自民族中心主義(ethno-centrism)によっても促されているからです。

あらゆる民族がそうであるように、中国の多数派民族である漢族の中にも、自民族を高く持ち上げ、他の民族を低く見る思想の持主はいます。そして彼らは、自国のプレゼンスの向上を追い風として、ウイグルやチベット、内モンゴルの少数民族に同化を迫るような行動さえとる。それがウイグルやチベットの現状であり、そしてその行動原理が東を向いた時、尖閣諸島や東シナ海、或いは南シナ海で見られるような膨張主義となって表れる、と論じる中国研究者も少なくありません。

そして、ここで注意しなければならいのは、「自民族中心主義は、民主主義体制下でも生命力を持つ」という不都合な現実です。

民主主義体制を取りながら、エスノ・セントリズムに駆られ、少数派や外来者を排除する政治的な動きは、世界中至るところで見られます。

アラブ人を二級国民扱いしてきたイスラエルは、しかし1948年の建国以来一貫して民主的な政治秩序を維持しており、西欧的な基準でいえば、「中東唯一の民主主義国」です。

フランスやオーストリアをはじめ、移民に対して攻撃的な言説を躊躇しない極右政党が議会に議席を持つ国は、ヨーロッパにいくつもあります。

付言するならば、少々事情は異なりますが、1980年代から目立つようになり、時に激しい反日行動にもつながる韓国のショービニズムも、当初日本では、「民主化すれば収まるだろう」と期待する向きがありました。…が、実際にはご存知の通り。今の韓国では、自分たちがショービニズムに駆られて発した主張に、自分たち自身が縛られてしまっているという人がしばしばメディアに登場しています。

日本も、そこから自由ではいられないということを、忘れてはいけません。

無論、フランスしかり、アメリカしかり、日本しかり、民主主義国では、自民族中心主義に駆られた攻撃的な言説が登場すると、それに対するカウンターアクションが起こります。そして民主主義は、そうしたカウンターアクションの余地を保証する役割を担っています。この点、中国に自民族中心主義を諫める政治空間が保証されているか、疑問は拭えません。

今なお、世界の各地では抑圧や排除を伴う政治が営まれています。しかし、その抑圧や排除がどういった発想を動力にしているのか、私たちは冷静に考えなければなりません。この冷静な考察を飛ばしてしまえば、抑圧や排除を止めるより良い解決策が提示できなくなるからです。

-15℃にもなる寒さの中を歩きながら、デモクラシーとエスノ・セントリズムについて考える…今回のウイグル訪問は、そんな機会にもなりました。
2018.12.15 / Top↑
本日(11月25日)、東京流通センターで開かれた同人誌即売会・第二十七回文学フリマ東京に出店いたしました。

私・高森純一郎のブースは2作品計16冊が15時過ぎに売り切れました。当ブースにお立ち寄りくださった皆様、ありがとうございました。

本年の私の即売会出店は、今回の文フリ東京で終了となります。本年は全国10都市(札幌、盛岡、仙台、前橋、東京、静岡、金沢、京都、大阪、福岡)で計12回の即売会に出店し、合計で175冊の拙作を販売することができました。来年は2月24日の文学フリマ広島を皮切りに、本年同様、全国各地の即売会に出る予定ですので、引き続きご愛顧いただけますと幸いです。

さて、先々週の仙台コミケ、先週のオリComi Osakaに続き、本日は文フリ東京と、3週連続で即売会に出店したのですが、こうして法人主催の即売会を経験した上で感じるのは、「イベントの運営方法によってピーク時間帯は大きく変わってくる」ということ。

拙作の時間帯ごとの販売記録を見ると、文学フリマ、Text-Revolutions、静岡文学マルシェ、および福岡ポエイチでは、13時から14時台にかけて購入が集中しており、開場直後の11時台に購入が集中している仙台コミケ、オリComi Osaka、およびComic City福岡とは明白なパターンの違いを見せています。

イベントの運営に関わったことがないため、詳細は分かりませんが、前者のイベントが全て一般入場無料なのに対し、後者のイベントが3つとも一般入場有料制(パンフレット購入制)であることから、この点が一般参加者のフィルタリングや購買意欲に大きく関わっているのではないかと思います。いずれにしても、イベントの性格によって、当ブース前で立ち止まって下さる方の人数に大きな違いが出ていることがこれまでの販売記録から読み取れるので、今後は、こうした点を踏まえた販売方法を考えていこうと思っているところです。

作風、長さともに、小説として決して「間口を広くとっている」とは言い難い拙作ですが、ご愛顧くださっている方が少なからずいらっしゃることには本当に感謝しております。本日も、以前『賢人支配の砂漠』をご購入下さった方が、「以前買った作品が面白かったので」と、『廃墟の中で』を購入して下さるという場面がありました。現在、11万字強を書いた段階にあり、来年春完成を見込んでいるイスラエル・パレスチナを描いた新作も、読んで「面白かった」と思える作品に仕上げていきたいと思っておりますので、ご記憶いただけますと幸いです。
2018.11.25 / Top↑
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昨日、バンコクにあるシーナカリンウィロート大学で学会発表を行いました。同大学は私の所属先の提携校で、以前には同大学から東京へ短期プログラムで来訪した学生に、英語による特別講義を行ったこともあります。これまで教育分野でご縁のあった提携先の大学と、研究面でも交流を持てたことは大変幸いでした。

さて、11月25日に東京流通センターで開かれる即売会・文学フリマ東京に出店します。私の販売作品は過去数回のイベントと変わらない以下の2種類ですが、今年最後の出店ということもあり、イベントを楽しみたいと思います。

多くの方のお越しをお待ちしております。


『廃墟の中で』…2018年新刊
(2018年/参考価格:500円)

1980年代後半、北京の大学へ進学した林美小は、長らく中断されていたソ連への学生派遣事業が再開されたとの報に接し、同事業に応募する。審査に見事合格し、モスクワの大学へと赴く美小。そこで彼女が目の当たりにしたのは、ペレストロイカの下で政治改革が進み、学生運動も芽生えつつあるソ連社会の姿だった。原発事故や兵器工場周辺の公害など、それまで隠蔽されていた事実を明るみに出そうとする友人たちを間近で目にする美小。

しかし、1年間の派遣を終えて帰国した彼女を待っていたのは、政治改革を拒む祖国の姿だった。義憤に駆られ、民主化を求める学友たち。やがて彼らと権力者との対立は、初夏の天安門広場で頂点に達する…。


『賢人支配の砂漠』…初めての方向け
(2014年/参考価格:300円)

東京の大学で教鞭をとっていた在日韓国人三世の経済学者・鄭太植は、『在日』をめぐる左右両翼の論争に嫌気がさす中、中東・ドバイの大学から赴任のオファーを受ける。

日本国内に留まることへの疲労感もあってそのオファーに応じた太植だったが、遊牧民の伝統を残すアラビア半島の部族社会は、やがて彼に「支配」をめぐる新たな考えを抱かせるようになる。
2018.11.21 / Top↑