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去る日曜日に、第十五回文学フリマの出店応募が締め切られました。抽選の有無などについては後日発表とのことですが、応募した者としては「出店可能」となるよう願うばかりです。

今秋完成を目標としているフィリピンを舞台とした長編小説は、現時点で8割ほど書けています。最終的には23万字前後、文庫本にして500ページ前後の分量になる見通しです。

内容を簡潔に説明すると、強固な階層制社会を有し、かつ他のアジア諸国と違い劇的な経済発展を遂げてきた訳ではない(しかし長期的にみれば着実に経済背長を遂げつつある)フィリピンを舞台として、また同国が長年抱えてきた貧困問題をテーマとして、上流階層、庶民階層、諸外国政府、NGOなどの市民団体、そしてADB(アジア開発銀行)始めとする国際機関と、さまざまなアクターの信念と利害が絡み合う様子を描いた作品です。

主人公は、マニラに本部を置くADBの日本人職員。元々は大蔵官僚でもある彼の視点から、1986年のエドサ革命(別名:ピープル・パワー)と呼ばれるフェルディナンド・マルコス大統領の辞任劇を捉え、そこからフィリピン社会の深部へと描写が進んでいくので、外国事情に通暁している訳ではない、という方でも楽しめるようになっているはずです。

国内外、さまざまなアクターの信念と利害が複雑に絡み合う同国では、そうした絡み合いが時に貧しい人々を置き去りにし、或いは思わぬ形で貧しい人々に利益を与えることがあります。その過程を綴ることで、シンガポールや韓国のような奇跡的な高度成長を経ることこそなかったものの、しかし巡ってきたチャンスをしたたかに生かしてきたフィリピン社会の様子を浮かび上がらせることができれば、と思っています。

小説の題材としては極めてマイナーなテーマかもしれませんが、エンターテイメント性も十分に織り込んだ内容となっていますので、ご期待頂けますと、著者としては幸いです。
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2012.08.21 / Top↑