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富士五湖の一つ、河口湖へ行ってきました。

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あいにくの空模様となりましたが、昨日より運転を開始した富士急行の「富士山ビュー特急」に乗ることができました。富士急に移籍する前は御殿場線・小田急線の特急「あさぎり」として活躍し、私も頻繁に乗っていた車両。馴染みある列車が新天地で活躍してくれるというのは、やはり嬉しいものです。

さて、5月1日に東京流通センターで即売会・第二十二回文学フリマ東京が開催されます。

私・高森のブースは「ク-15」。販売作品は以下の3点です。

『大陸と海洋の交差路』〈新作〉(2016年/500円)
那覇を訪れた香港の文化人類学者・唐瑞延は、これまで自身の沖縄での研究活動を支えてきてくれた台湾出身の恩人・安麗生の職場を訪ねる。台湾政府の意向を受け、長年台湾と沖縄の交流事業に携わってきた麗生は、定年を迎えたこともあり、所属する政府系機関を退職することになっていた。
長年に渡る学恩に礼を言い、また麗生の日台交流への尽力をねぎらう瑞延。そんな彼に麗生は、「これは回顧録にも書かなかったことなのだけれど…」と、ある秘密を打ち明けた。曰く、台湾人として沖縄との民間交流を深めてきたはずの彼女は、実は沖縄本島で、沖縄県民として生まれたのだという。なぜ、沖縄県民として生まれた人物が、台湾人になったのか。その疑問を抱いた瑞延に、麗生は「台湾疎開のことは、御存知かしら?」と問いかける…。
太平洋戦争中に行われた沖縄県民の台湾疎開を切り口として、2つの島の戦後史を描いた作品です。

なお、前回の記事で書いた通り、上記新作の売上は、全額が熊本地震義援金として日本赤十字社に寄付されます。

『賢人支配の砂漠』(2014年/300円)
東京の大学で教鞭をとっていた在日韓国人三世の経済学者・鄭太植は、『在日』をめぐる左右両翼の論争に嫌気がさす中、中東・ドバイの大学から赴任のオファーを受ける。日本国内に留まることへの疲労感もあってそのオファーに応じた太植だったが、遊牧民の伝統を残すアラビア半島の部族社会は、やがて彼に「支配」をめぐる新たな考えを抱かせるようになる。
絶対君主制を維持するアラビア半島諸国。その内面に目を向けることで、支配・統治のあり方の多様性を描き出します。

『半島と海峡の狭間で』(2007年作・2014年改訂/300円)
1970年代初頭、韓国大使館員として台北に赴任したキム・ギョンナムは、当地で日米両国が大陸・中華人民共和国に接近し、台湾が国際的に孤立するという状況に直面する。国民党一党独裁下の台湾と、軍事政権下の韓国。反共を国是とする両体制を行き来する彼は、しかし同じ資本主義陣営に属するはずの日米が大陸の共産党政権へと接近していく中、自国の、そして赴任先の政治体制に疑問を抱く。やがてその疑問は、彼の外交官としての立場を危ういものにしていき…。
冷戦体制下の1970年代、日米両国と同じ西側陣営に所属していながら、大陸中国との修交という選択肢をとることのできなかった反共分断国家・韓国の視点を通じ、東西両陣営の対立がアジアに残した痕跡を描写した作品です。

なお、これら既存の作品の販売を進める一方で、2017年春の完成を目指し、次回作の執筆にも既に着手しています。次回作は、1979年、中越戦争の最中にハノイからパリへ派遣された、とあるベトナム国会議員を主人公とした長編。私の小説としては初めて、物語全体の半分以上がフランスを中心とするヨーロッパ圏、つまりアジア域外を舞台として展開される作品となります。完成は1年近く先となりますが、記憶に留めておいて頂けますと幸いです。
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2016.04.24 / Top↑
一昨日、熊本で発生した地震について、心を痛めております。

被災者となった方々にお見舞い申し上げるとともに、迅速な救援活動が行われるよう、一クリスチャンとして祈っております。

さて、来る5月1日に予定されている文学フリマ東京では、九州近隣の地を主たる舞台とし、本文中に九州に関する言及箇所が複数存在する新作小説『大陸と海洋の交差路』を頒布する予定です。

今回の一件に関連し、この作品については、5月1日の文学フリマ東京での売上の全額を熊本地震義援金として寄付することとします。寄付先は、現時点では日本赤十字社を予定しております。

既に私自身も僅かながら義援金を送らせていただきましたが、小説の売上を義援金に充当した場合、頒布価格に含んでいるマージンの分だけ寄付額を上乗せできるという判断もあり、上記の措置をとらせていただくこととしました。

来月の文学フリマ東京で拙作をご購入下さる予定の方におかれては、上記の扱いについてご理解下さいますようお願いいたします。
2016.04.16 / Top↑
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本日、ちょ古っ都製本工房より、5月1日の文学フリマ東京で頒布する新作『大陸と海洋の交差路』を受領しました。

上の写真右側が、新刊です。(ちなみに左側は、同時発注していた博士論文の製本版です)


『大陸と海洋の交差路』

那覇を訪れた香港の文化人類学者・唐瑞延は、これまで自身の沖縄での研究活動を支えてきてくれた台湾出身の恩人・安麗生の職場を訪ねる。台湾政府の意向を受け、長年台湾と沖縄の交流事業に携わってきた麗生は、定年を迎えたこともあり、所属する政府系機関を退職することになっていた。

長年に渡る学恩に礼を言い、また麗生の日台交流への尽力をねぎらう瑞延。そんな彼に麗生は、「これは回顧録にも書かなかったことなのだけれど…」と、ある秘密を打ち明けた。曰く、台湾人として沖縄との民間交流を深めてきたはずの彼女は、実は沖縄本島で、沖縄県民として生まれたのだという。なぜ、沖縄県民として生まれた人物が、台湾人になったのか。その疑問を抱いた瑞延に、麗生は「台湾疎開のことは、御存知かしら?」と問いかける…。


太平洋戦争末期、1万人を超える沖縄県民が、当時は同じ「日本」であった台湾へと疎開していきました。

やがて終戦。彼らの疎開先は中国国民党の支配下に入り、そして彼らの故郷・沖縄はアメリカ軍の支配下に入ります。疎開先も、そして故郷も「日本」ではなくなった日本人疎開民。1年以上も疎開先に留め置かれた後、彼らは米軍支配下の沖縄へ、すなわち中国からアメリカへ「帰る」ことになるのですが…その先には、単なる疎開民の帰郷と割り切ることのできない現実が待ち構えていました。

本来、著者である私が本業で専門としている地域は韓国であり、沖縄や台湾ではありません。

しかし、韓国留学中に軍事学のセミナーに出席していた私は、沖縄の基地問題を朝鮮半島有事と密接な結び付きを持つものとして扱う中で、日本国内における同問題をめぐる議論が「日米間の問題」としてのみ論じられがち(すなわち、当該問題の重要な当事者である台湾や韓国に背を向けた議論になっている)ことに、強い疑問を抱くようになりました。

本作品は、そうした疑問を原点の1つとしつつ、近年その実態が明かされるようになってきた台湾疎開を切り口として、両地域の戦後史を描いたものです。

字数22万強、B5版166ページで、頒布価格は500円です。

5月の文学フリマ東京で当ブースへお立ち寄りの際は、お手にとって頂けますと幸いです。
2016.04.06 / Top↑