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本日前橋市で開催された即売会·第二回文学フリマ前橋に出店いたしました。

私·高森のブースは2作品計17部を持ち込み、15部をご来場の方にお買い上げいただきました。当ブースへお越しくださった皆様、およびイベント関係者の皆様に御礼申し上げます。

イベント途中、前橋市の山本市長が拙作を2作お買い上げくださったのですが、その際、市長が『三たびの海峡』や『総統の防具』、『逃亡』で知られる歴史作家であり、私も小説家として多分に影響を受けた帚木蓬生氏のことを話題に出され、話が盛り上がるなど、来場者の方と楽しく交流することができた一日でした。

ある参加者の方も仰有っていましたが、新幹線のルートから外れた中小都市で同人イベントを開くことは、楽ではない部分もあるかと思います。ただ、地方で開催される全ての同人イベントが東京でのそれに倣う必要もない訳で、今日の即売会は、同人イベントの間口を広げるという点において意義のあるものだったと思います。

次回の即売会は5月6日の文学フリマ東京。こちらのイベントでは、新作が頒布されますので、是非、ご期待いただければと思います
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2018.03.25 / Top↑
先週1週間、ヨーロッパへ出かけておりました。

今回の訪問先は、

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スウェーデン、ストックホルムと、

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ドイツ、ベルリン。

北欧を訪れたのは今回が初めてなのですが、スペインやイタリアといった地中海沿岸諸国とは様々な面で勝手が異なり、ヨーロッパという地域の広さを体感すると同時に、そうした国々を統合していこうというEUという取り組みの壮大さを改めて実感する機会ともなりました。

さて、明後日、群馬県前橋市で開かれる第二回文学フリマ前橋に出店いたします。私・高森のブースは「オ―1」です。

現在、新刊は5月の文学フリマ東京での頒布開始を目指し、目下最終章を書いているところです。つきましては、今回も既刊2種類のみの販売となりますが、

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1970年代の台湾を描いた『半島と海峡の狭間で』、および

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ドバイを舞台とした『賢人支配の砂漠』を販売いたしますので、ご興味がおありでしたら、お立ち寄りいただけますと幸いです。

なお、本年はこの後、5月の文学フリマ東京・金沢、6月の静岡文学マルシェ、7月の文学フリマ札幌、text-Revolutionsと出店する予定ですが、例年出店している5月のCOMIC CITY福岡、6月の福岡ポエイチ、および9月の文学フリマ大阪につきましては、本業での国際交流事業(短期留学プログラムの引率と、その準備作業)との兼ね合いから、欠席とさせていただきます。

また、10月の文学フリマ福岡は、今のところ出店申し込みを行う予定ではいますが、イベントの2日前まで学会発表のためカナダに滞在している予定であることから、出店できても当日は「遅刻」となる可能性が濃厚です。詳細は追ってご案内いたしますが、ご了承のほど、宜しくお願い致します。
2018.03.23 / Top↑
エアアジアの格安チケットを使い、インドネシア·バリ島へ行ってきました。インドネシア訪問は、同じくエアアジアの格安チケットで旅行した、2015年7月のジャカルタ以来となります。

1万以上の島から構成されるインドネシアは、その国章に刻まれている言葉「多様性の中の統一」が示すように、国内に多様なエスニシティや宗教、言語が混在しています。私がこれまでに訪れた限りで見ても、首都ジャカルタ=ムスリム中心のジャワ人社会、シンガポール海峡の南側·バタム島=華人が幅をきかせる社会、そしてバリ島が
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バリ·ヒンドゥー教徒が人口の大半を占める社会と、島によって地域社会の有り様が全く異なります。

それもそのはずで、建国後、初代大統領となるスカルノの圧倒的カリスマ性の下で団結し、独立闘争を勝ち抜いたこの国は、元をたどれば、「オランダ領東インド」だったという点以外に共通項の乏しい島々の集合体。独立を達成した時点においても、人々の中に「インドネシア人」というアイデンティティは希薄なところがありました。

そうした背景の下、この国では、マレー語をベースに人為的に形成された言語・インドネシア語が国語として教育され、「私たちはインドネシア人なのですよ。ジャワ人もバリ人も、インドネシアという共同体の一員なのですよ。そのように自分の『祖国』を思い描いてください」という教育や宣伝が行われるようになりました。

そのようにして、人々の間に血縁や地縁、友情といった具体的な紐帯のない共同体意識が植え付けられ、また育まれていく様子を、社会学者ベネディクト・アンダーソンが『想像の共同体』と呼んだことは、ご存知の方も多いかもしれません。

今回訪れたバリは、そうしたインドネシアの『想像の共同体』としての側面を、訪れる者に強く見せつける場所でした。

例えば、バリ住民の大半が信仰するバリ・ヒンドゥーは、多神教の典型例といえるインドのヒンドゥー教と異なり、最高位に位置付けられる唯一の神が存在するという教義に基づいていますが、この教義は、スカルノが掲げたインドネシア建国五原則、いわゆる「パンチャシラ」に含まれる「唯一神への信仰」と密接な関りを持っています。さらに、今日私たちがバリで見る伝統舞踊の中には、第2代大統領スハルトの時代に、半ば「観光客への見せ物」として政府によって作られた作品(いわゆる「作られた伝統」)も少なからず含まれています。

他方、開発主義体制を敷いたスハルト大統領の退陣から20年が経ち、民主主義に根差した政治秩序が定着しつつある同国では、こうした「作られた伝統」を見つめなおし、インドネシア共和国としての統一を維持しつつも、その中で自分たちのあるべき姿を自分たち自身で主体的に決めていこうという動きが出てきています。それは、言うなれば、上から『想像』するよう指示され、形成してきた『共同体』が、一歩先へとステップを踏み出す過程なのかもしれません。

「自分はインドネシア人だが、同時にバリ人でもある。そして今や、『インドネシア人であること』を『バリ人であること』の上位に置く必要はないとも考えている」

現地では、そう語るバリ・ヒンドゥーの熱心な信徒の方にも会いました。

今や誰でも手軽に行けるビーチ・リゾートとなったバリ。物価が安く、手軽なリゾート地であるためか、ハワイはもとより、グアムと比べても、バリにリゾート目的で渡航する日本人の年齢層は低く、学生が非常に多いように感じられます。ただ、そうして気軽に行けるバリも、リゾートホテルが集まるクタのビーチを離れ、州都デンパサールなどへ行ってみると、紛うことなきインドネシアの一領土としての側面を垣間見ることができますし、そこから「国って、一体何なのだろう?」という深遠な問いを抱くこともできます。

複数の島を巡ってみると、多様性を肌で感じられる国・インドネシア。そうした観点からバリを歩いてみるのも面白いかもしれません。
2018.03.08 / Top↑