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北海道へ行ってきました。上の写真は来年7月に第一回文学フリマ札幌が開催される予定の札幌テレビ塔。初の北海道での文学フリマ。可能であれば、私も出店したいと思っています。

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今年の北海道訪問は5月の稚内に続き2回目。今回は漁港の町・留萌へ行ってきました。

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ニシンやカズノコで知られる土地だけに、留萌駅の立ち食いそばには「にしんそば」なるものもありました。なかなかの美味ですので留萌訪問の際は、是非お試しを。

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さて、今回の留萌訪問では、函館本線の深川駅から伸びる留萌本線という路線を利用したのですが、この路線、北海道内のローカル線の御多分に洩れず乗客減が続いており、再来年春には末端区間である留萌・増毛間の廃線が予定されているのだそうです。

今回、残念ながら低気圧の影響で当該区間は運休となっており、私が乗車することはできなかったのですが、当面存続する見通しの深川・留萌間に乗った際でさえ、見たところ1列車あたり乗客数は10名程度。末端区間の乗車率はもっと低いのでしょう。

そのようなローカル輸送の窮状に、JR北海道の経営体力は既に限界に達しており、同社は先月末、「普通列車用の気動車に、これ以上の使用に耐えられないほど老朽化したものがあり、かつそれらを代替する車両がない」こと、および「ローカル輸送の利用者が減少しており、運行本数の維持が困難である」ことを理由に、非電化区間の普通列車を減便し、利用者がほとんどいない駅を廃止すると発表しました。

民営化以来28年あまり。この間、本州以南のJR他社は随時ローカル線の減便・減車をしてきました。またJR西日本は、受益者負担の原則に従い、北陸や山陰などローカル線で普通列車用車両を新規導入する際、沿線自治体に資金面での支援を求めています。JR北海道の措置は遅きに失した感が否めませんが、一利用客としては、これも過去数年で表面化している同社の「病理」であるとし、その改革の動向を見守りたいと思います。

ただ、その一方で私は、今のJR北海道の「経営危機」と「遅すぎた改革」という惨状が、将来の日本の鉄道輸送全体の縮図なのではないかという懸念も抱いています。

日本の鉄道輸送は既に減少局面に入っており、今後もそれは長期に渡って続くと予想されています。鉄道会社もそのことは分かっており、各社とも、電子マネー事業や小売店事業で収益を確保するようになってきています。また中には、高齢化の進行を踏まえ、鉄道事業においては中高年以上の年齢層を主たる顧客とした取り組みに注力しているという会社もあります。

しかし、鉄道各社が事業の多角化に注力するあまり、日本の鉄道事業に求められている改革…例えば、30年前からほとんど変わっていない旧態依然たる輸送約款、先進諸国の都市間鉄道として他に例が見出し難いほどに硬直化した運賃体系、上下一体保有を前提とした柔軟性に欠ける輸送体系…が置き去りにされてはいないか、不安に思うところがあります。

鉄道各社が「乗客の大半が正規運賃を払っている状態」を当然視している一方、航空各社やバス会社の多くはそうした発想をとうの昔に捨て去り、柔軟な運賃やダイヤ構成で乗客の取り込み、そして新たな市場開拓に成功しています。そのことを考えるに、この種の不安は一層強まるのです。

高年齢層の取り込みについても、柔軟な経営戦略の下で運行される航空やバスに慣れ親しむ私たちのような世代が、20年後、中高年になったとして、その将来の中高年世代は、少なくとも今の中高年世代ほどには「やっぱり飛行機よりも鉄道の方がお得だ」「バスよりも列車の方が安心する」とは考えないでしょう。

かつて、鉄道の祖国・イギリスでは過度に合理性が追求された結果、鉄道事故が頻発し、乗客の信頼を回復するのに長い時間を要したことがありました。

逆に日本では、本質的な鉄道経営の合理化が先延ばしされ、旅客鉄道輸送がジリ貧化していき、かつての世界に冠たる鉄道大国としての誇りが色褪せかねない…今回の北海道訪問では、そうした不安も抱くこととなりました。
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2015.10.03 / Top↑
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