今度の土曜日、10月10日に、東京都立産業貿易センター台東館にて即売会‘第2回Text-Revolutions’が開催されます。

都立産業貿易センターは、一昨年10月、最初にして最後の出展参加となった「タトホン」で浜松町館のお世話になりました。浅草にある台東館のお世話になるのは今回が初めてですね。

私・高森純一郎のブース番号はC-43。今回の頒布作品は、以下の2種類です。


『賢人支配の砂漠』(2014年作)…頒布価格:300円 
東京の大学で教鞭をとっていた在日韓国人三世の経済学者・鄭太植は、『在日』をめぐる左右両翼の論争に嫌気がさす中、中東・ドバイの大学から赴任のオファーを受ける。日本国内に留まることへの疲労感もあってそのオファーに応じた太植だったが、遊牧民の伝統を残すアラビア半島の部族社会は、やがて彼に「支配」をめぐる新たな考えを抱かせるようになる。
昨今の「アラブの春」にもかかわらず、絶対君主制を維持するアラビア半島諸国。その内面に目を向けることで、支配・統治のあり方の多様性を描き出します。

『疎遠なる同胞』(2011年作)…頒布価格:500円
インドシナに派兵された韓国軍によって両親を殺されたベトナム人少女。身の危険を感じた彼女は、当時の南ベトナム首都・サイゴンへと逃れるも、避難先で食いつないでいくため、韓国人従軍記者に雇われ、この記者の下で生活することとなる。やがて、共産軍が南へ侵攻、サイゴン陥落が目前に迫った段階で彼女は…。
外国人の兵士に肉親を殺され、他方同じ国の記者と暮らすことで生き延びた少女の視点から、戦争最末期のベトナムを描き出します。国籍やエスニシティ、或いは国民性といったフィルターを介して世界を見ることの危うさを感じて頂ければ幸いです。


既刊のみ2種類という、やや寂しいラインナップに加え、即売会当日に会場で予定されている各種イベントに関連したものも特に用意できず、申し訳なく思うところもあります。

ただ、上記2作品は、いずれも読者の方からご好評を頂いているものです。まだお読みになっていないという方は、この機会に是非、お手にとっていただければと思います。

なお、私は即売会に出展する際、頒布作品のあらすじを書いたフライヤーを作成・配布しております。今回は、頒布作品が2種類のみでフライヤーの紙面構成に余裕ができましたので、作品の概要に加え、以下のような挨拶文も記しておきました。

ごあいさつ
高森純一郎と申します。普段は都内の大学で東アジア政治の研究をしています。
本業の傍らで、様々な研究資料から読み取れるアジア各地の近現代史をめぐる意外な事実、忘れられがちな側面などを題材とした小説を書いています。
日本中心の、あるいは日本国内の政治的・経済的・社会的価値観を引きずったままユーラシア大陸を見るのではなく、むしろそれらを一度傍らに置き、徹底的にローカルな視点から異国の姿を描いていく…。その先に見出す「何か」は、思いのほか、私たちにとって重要な意味を含んでいるかもしれません。
気候風土も、時代も、宗教も、もちろん言語も異なる土地で生きる人々の物語から、現代の日本に生きる私たちにとって重要な含意を導き出していただければ、著者としてはこの上なく幸いです。


即売会当日、多くの方のお越しをお待ちしております。
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2015.10.05 / Top↑
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