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この土日、富山大学で開催された学会に出席し、研究発表を1本行ってきました。

今回の学会は北東アジア学会という、名前の通り、北東アジアの地域研究者が集まる学会の年次大会。

私が同学会で発表するのは、これで4年連続。今回の発表は、1990年代末から韓国が進めている有機農業政策を、有機農業の先発国であるイギリス、特にイングランドと比較し、その含意を導出するというもの。

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去る1月にロンドン郊外のルートン空港付近で撮影した、イングランドの農場の一風景。雨が降る中、列車内から撮影したので不鮮明かもしれませんが、なだらかな地形の上に、見渡す限りの畑が広がっています。土地の痩せているイメージの強いブリテン島ですが、実は全土の60%以上が耕作可能な平地という、農業に恵まれた場所です。

そうした、効率的な農業を営みやすい環境下、政府が補助金制度を効果的に用いた結果、イングランドでは有機農産物の価格が低水準に抑えられ、有機農業・農産物の普及が進んでいます。

今回の研究は、そのことを明らかにした上で、「有機農業の類いを戦略的に普及させていこうとするなら、有機農産物の価格を下げる状況を作り、そして消費者に有機農産物を買わせようとするインセンティブを付与することが欠かせない」と論じるもの。本研究が韓国にとってだけでなく、今なお「環境に良い」「健康的」といった規範に依拠して有機農業を普及させようとする傾向の強い日本にとっても、一定の参考になればと願っています。

学部生の時から一貫して韓国・東アジア地域の政治を専攻してきた私にとって、公の場でヨーロッパの事例分析を行うのはこれが初めてでした。

ただ、フロアーにいたヨーロッパ政治の研究者から特にクレームがつくこともなく、他方で発表内容への質問がいくつか出たということで、大変に充実した時間を過ごせました。

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東京への帰路、直江津から越後湯沢まで乗った北越急行の「超快速スノーラビット」。北陸新幹線開業に伴って特急「はくたか」は新幹線に移管されましたが、表定速度88km/hを誇る日本最速の快速列車は、かつての「はくたか」に劣らず、本州横断ルートの一翼を担ってくれています。
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2015.10.18 / Top↑
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