西新宿にある新国立劇場でワーグナー原作のオペラ『ローエングリン』を観てきました。

新国立劇場では2週間半前にもバレエ『ドン・キホーテ』を観たのですが、いずれの公演も、同劇場オペラパレス(約1800席)に42席のみ設定されているZ席での鑑賞となりました。

普通、コンサートやお芝居の客席はS席を最上級とし、以下、舞台から遠ざかるにつれてA席、B席、C席…となっていくのはご存知の通り。そんな中でのZ席。つまりは、見切れ席です。

元々新国立劇場は、バレエ、オペラともにチケット価格が日本での公演にしては廉価に設定されているのですが(オペラパレスで行うバレエの場合、S席で10000円、D席で3240円が基本。オペラだとS席で27000円、D席で5400円が基本。ちなみに、学生は当日残席分が50%offになります)、その中でもZ席は、バレエ、オペラ共通で1620円と、映画よりも安い設定。

無論、安さには相応の理由があり、舞台が観づらくなるのですが、そもそもこの新国立オペラパレス、音響と眺望を重視し、ヨーロッパであれば2000席以上配置している空間に1800席しか配置していないので、Z席でも見切れる部分はごく僅か。ご参考までに、

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『ドン・キホーテ』の時の座席からの眺望がこんな具合で、

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今日の『ローエングリン』での座席からの眺望がこんな具合。

当然、私のような「目も耳も肥えていないが舞台芸術を楽しみたい」という向きには大人気となりますので、販売は基本的に抽選制です(公演によっては相当な倍率になるようで、昨年オペラ『椿姫』の抽選に応募した際は、第3希望まで申し込んだにもかかわらず全て落選でした)。販売の方法はこちらをご参照ください(来シーズンは、バレエとオペラについては抽選ではなく先着順になるようですね)↓

http://www.nntt.jac.go.jp/ticket/general/

さて、本日観た『ローエングリン』の感想ですが、何と言っても「ローエングリン役のクラウス・フォークトの声が美しい」「悪女オルトルートのどす黒さがヒロインのエルザを喰うぐらい印象的」の2点に集約されます。

フォークトは本国ドイツに熱烈なファンを有し、漏れ聞くところでは、今回の公演のためにわざわざ日本へ行く人も出たというほどの歌い手。実際聞いてみて、彼ほど声に豊かな表情のある人物など他にいるだろうかと思うほど、惹きつけられてしまいました。

加えて、オルトルートの悪役ぶりも素晴らしいものがありました。例えるなら、『ラピュタ』に出てくるムスカ並みの存在感。元々強烈な印象を放つ役として設定されているというのもあるのでしょうが、演じたペトラ・ラングの巧みな動きが、そのインパクトを増幅させていました。

新国立劇場のシーズンは来月で一旦区切りを迎えますが、秋以降の2016/2017シーズンでも、Z席は販売方法を変えつつ存続するとのこと。在京の方は、映画と同じ価格帯でオペラやバレエ、演劇を楽しめる機会として、利用されてみてはいかがでしょうか。
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2016.05.26 / Top↑
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