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昨日から明日までの3日間、沖縄を訪れております。一週間前に北海道のアイヌ文化施設を訪れたのと同様、来年度の担当授業で「アジアの文化的、民族的マイノリティ」に触れることを想定した準備の一環です。

鹿児島以北と異なる文化的特徴を持つ沖縄は、北海道と同様、国境とアイデンティティの境界が一致しないことを示す端的な例。そのことを踏まえつつ、昨年10月に続き、3ヶ月ぶり通算5回目の沖縄入りとなったのですが、私にとって当地は、昨年刊行の拙作『大陸と海洋の交差路』で主題とした場所であり、(決して詳しいとは言えませんが)アイヌに比べれば多少は馴染みのある場所。そういった事情もあり、今回は「宗教文化」に焦点を絞りこみ、那覇周辺を見て回りました。

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こちらは、観光地として超定番であり、私も拙作の舞台として登場させた首里城公園にある、園比嘉武御嶽(そのひゃんうたき)という祈祷施設。琉球王国の時代、国王や官吏、あるいは農民までもが、こうした御嶽(うたき)と呼ばれる施設で祈祷を行い、生活や旅行の安全を願うという土着の信仰を持っていたのだそうです。

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他方、周知のように琉球王国は日中双方と交易を行っていました。その中で仏教と神道も国王によって取り入れられ、太平洋戦争中の破壊とその後の再建を経て、今でも沖縄本島には複数の神社が建てられています。写真の神社は、那覇市立病院の近くにある末吉宮という神社。石垣などに沖縄独特の建築様式が見られますが、拝所が定められ、賽銭箱も置かれた、れっきとした神社です。

このように、沖縄では、本州や九州以上に様々な信仰の対象が合わさった、独自の宗教文化を発達させてきたところがあります。こうした切り口からも、一つの国の中に複数の言語や宗教、エスニシティが共存することはむしろ常識だということは指摘できるかもしれません。(ちなみに、宗教アイデンティティに関して言えば、私自身も、プロテスタント教徒と、日本国内ではマイノリティに属します)

何度足を運んでも興味関心の尽きない沖縄。明日午前那覇発のフライトで東京に戻る予定ですが、いずれまた、遠からずして那覇行きの航空券を買うことになると思います。

なお、本記事で言及した『大陸と海洋の交差』は、2月12日に静岡市で開かれる即売会、静岡文学マルシェでも販売する予定です。同イベントに参加予定でご関心のある方は、お手にとっていただけますと幸いです。
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2017.01.25 / Top↑
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