来る6月11日、福岡市で開かれる即売会•第6回福岡ポエイチに出展します。

2年ぶりの出展となるポエイチ。私は2日目である11日のみの参加となりますが、以下3作品を販売しますので、取り急ぎご案内いたします。

『国家を背負って』(2017年作)…頒布価格:500円
1979年、中越戦争が勃発。中国人民解放軍の侵攻を受けたベトナム共産党および政府は、同国人民軍を動員しこれに対処する一方、国会議員らも動員した対中非難のプロパガンダを展開していく。
そんな折、国会副議長の地位にあった古参党員グエン・フー・アンは、密かに党中央・書記長から呼び出され、「中国側が、第三国たるフランス・パリで我が方との交渉を求めている。有利な条件で停戦に持ち込むためにも、同志にはこの交渉に応じ、中国側との話し合いを進めてほしい」と打診される。これを聞き、一瞬、「外務省や軍の人間でない自分が、何故そのような任務を?」と疑問に思ったアンだったが、やがて書記長から、中国側の交渉担当者の名前を聞き、納得する。その人物は、若き日、パリに住んでいたアンが、ともに働き、ともに学んだ旧友だった…。
国籍の垣根を超え、親しく交わった者同士が、やがて各々の国家を背負う。現代世界において時に私たちが経験する事象を、ハノイとパリの2都市を舞台に物語にまとめた作品です。

『大陸と海洋の交差路』(2016年作)…頒布価格:500円
那覇を訪れた香港の文化人類学者・唐瑞延は、これまで自身の沖縄での研究活動を支えてきてくれた台湾出身の恩人・安麗生の職場を訪ねる。台湾政府の意向を受け、長年台湾と沖縄の交流事業に携わってきた麗生は、定年を迎えたこともあり、所属する政府系機関を退職することになっていた。
長年に渡る学恩に礼を言い、また麗生の日台交流への尽力をねぎらう瑞延。そんな彼に麗生は、「これは回顧録にも書かなかったことなのだけれど…」と、ある秘密を打ち明けた。曰く、台湾人として沖縄との民間交流を深めてきたはずの彼女は、実は沖縄本島で、沖縄県民として生まれたのだという。なぜ、沖縄県民として生まれた人物が、台湾人になったのか。その疑問を抱いた瑞延に、麗生は「台湾疎開のことは、御存知かしら?」と問いかける…。
太平洋戦争末期、1万人を超える沖縄県民が、当時日本領であった台湾へと疎開しました。しかし終戦後、彼らの疎開先は中国国民党の支配下に入り、そして彼らの故郷・沖縄はアメリカ軍の支配下に入ります。疎開先も、そして故郷も「日本」ではなくなった日本人疎開民。やがて彼らは米軍支配下の沖縄へ、すなわち中国からアメリカへ「帰る」ことになります。
戦中から戦後にかけての沖縄を、台湾の視点から描いた作品です。

『疎遠なる同胞』(2011年作)…頒布価格:500円
インドシナに派兵された韓国軍によって両親を殺されたベトナム人少女。身の危険を感じた彼女は、当時の南ベトナム首都・サイゴンへと逃れるも、避難先で食いつないでいくため、韓国人従軍記者に雇われ、この記者の下で生活することとなる。やがて、共産軍が南へ侵攻、サイゴン陥落が目前に迫った段階で彼女は…。
外国人の兵士に肉親を殺され、他方同じ国の記者と暮らすことで生き延びた少女の視点から、戦争最末期のベトナムを描き出します。国籍やエスニシティ、或いは国民性といったフィルターを介して世界を見ることの危うさを感じて頂ければ幸いです。

当日は夕方からのトークイベントにもおりますので、多くの方と出会えますこと、楽しみにしております。
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2017.06.05 / Top↑
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