本日、札幌テレビ塔にて開催された即売会·第二回文学フリマ札幌に出展いたしました。

大変申し訳ないことに、4月に助教を拝命して以降、即売会参加に際して準備不足が慢性化しております。今回も充分な用意をもってイベントに臨めたとは言い難い状況でしたが、そんな中でもリピーターの方や大学図書館の司書の方など、多くの方と出会う機会となりました。本ブースにお立ち寄りくださった皆様、ありがとうございました。もし出展できた暁には、来年の文学フリマ札幌でもお会いしましょう。

さて、次の私の即売会出展は9月中旬の文学フリマ大阪と、2ヶ月以上の空きがあります。この間私は、短期留学の引率や研究調査で、主に国外にいることになりますが、そのおかげもあり、東京にいる時よりもむしろ自由に使える時間が増えます。したがって、ここ数ヵ月間、慢性化していた即売会の準備不足も解消できる見込みです。

この時間を活用し、今後の即売会での販売方針について、以下3点を検討、準備したいと思います。


1 初めてお立ち寄りくださった方のための作品

私の小説は、「一見すると敷居が高いが、実際に読んでみるとハマる」とご指摘を頂くことが少なからずあります。実際、札幌から福岡まで、出展回数を重ねるごとにリピーターになって下さる方が出てくる傾向にあります。そのことは大変ありがたいのですが、他方で、ビギナーの方が感じる「敷居の高さ」を多少なりとも減じる必要があるとも感じています。

実際、今日のイベントでも、出展3作品を見回しながら「一番読みやすいものはどれですか?」とお尋ねになる方がいらっしゃいました。3作品いずれも販売価格500円、字数20万以上という選択肢の中で、読みやすい作品を識別するのは、たしかに難しいかもしれません。

こうした事情を踏まえ、今後は即売会のブースに並べる作品の中に、初めて拙作を買われる方を主たる対象とした、より間口の広いテーマで、比較的分量が少なく、参考価格(後述)の安いものを常備することを検討します。


2 参考価格制の導入

これまで私の小説の大部分は、売上計算上の煩雑さを避けるため、即売会での販売単価を500円という、いわば丸めた数字としてきました。

しかし、買い手の方、特に初めての買い手の方からしてみれば、「興味のある、しかし数十万字もあって読みきれるか分からない本に500円を投じる」ことは、かなり勇気がいるかもしれません。

そこで、今後の即売会では、これまで「頒布価格」ないし「販売価格」として固定してきた拙作の値段について、「参考価格」ないし「提案価格」、英語で言うsuggested priceに改め、変動の余地を持たせることを検討します。

アメリカやオーストラリアなどのアングロ·サクソン諸国では、美術館などがこうした柔軟な料金設定をすることは珍しくありません。私もこれまで、これらの国々では、日本の学生証しか持っていないにもかかわらずconcession feeで美術館に入れてもらったり、逆に大学教員として奉職するようになってからは「当館の入場料金は参考値としては25ドルですが、いくらまで出されますか?」と、より高い金額を期待されるなどしてきました。こうした経験を踏まえ、非営利の文化活動として小説を売る以上、その作品にどれほどの価値があるのか、読み手に判断を委ねるべきかもしれないと考えています。


3 表紙のデザインについて

私の小説は、本業でのジャーナル掲載論文のフォーマットを流用していることもあり、白地に明朝体で題名と著者名を書いただけという、極めて地味なものです。

ただ、ここ1、2年ほど、リピーターになってくださる方が増える中で、この点が「表紙のデザインが皆同じなので、即売会で作品を買う時に、過去にその作品を買ったのか判別できない」というトラブルにつながっています。

こうした点を踏まえ、今後は表紙の片隅に作品としての通し番号を入れるか、あるいはカバーの色を作品ごとに変える、などの措置をとることを検討します。


いずれも、文学フリマ大阪の出展告知の際には成案として皆様に提示したく存じます。

今後ともお付き合いの程、宜しくお願い申し上げます。
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2017.07.09 / Top↑
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